マリノス戦の思い出




2004年の長居のマリノス戦で、「岡田から年賀状も来る」という60前後の方と(男性)ちょっと話をしたことがある。




彼は、ひとりで観戦する私に話しかけ、自分の娘もある選手を見に毎年のように欧州に行って、


「ほれ、チームが変わると着るもんも変わりますやろ。そのたんびに、買ってきますんや」と人に話しかけるときはいつもそうなのか、目を見開くようにしてお腹から声を出してしゃべった。


娘さんは友達とではなく、ひとりで行くのだろうか。欧州でひとりでサッカーを見るのだろうか。




試合はセレッソが先制するも、マリノスは微動だにせず前半終了、後半追いつかれてドローとなった。私が、やっぱりマリノスは強い、というふうなことを言うと、


「岡田もあきまへんな。あれだけ攻めとって、よう勝ちよらん」


おっと、そうだったんだ、この人は岡田監督の高校の先輩って言ってたからマリノスを見に来たんだ、マリノスを応援してたんだ、とやっと気がつく私。大阪弁で勘違いした。




あれから二年たち、セレッソは変わらずまた残留争いだが、彼の娘さんが追いかけていた中田ヒデは現役を引退した。彼女が欧州に行くことはもうない。