織田裕二 「椿三十郎」

織田さんはホントウにダイコンだ。


ちょっとしたことがあって、娯楽作品が見たかったんで迷わずこれにしたんだけど、それは、昔、元になった黒澤作の方をテレビで見たことがあって、感心した覚えがあるから。脚本が変更なしって知っていたので、よっぽど奇をてらった演出をしない限り、おもしろいことは絶対と思ったから。

で、普通におもしろかった。人があまり入っていないらしいのは、もったいないかな。(ニュースの比べる対象が「武士の一分」なんで、そこそこの数字はいってるかもしれないが) 

丁寧に、人員もかけて作ってあるのに、見て損はないと思うなぁ。確かに、この織田さんの役を“役所広司”“内野聖陽”“佐藤浩市”の中の一人でやった方が、映画のクオリティは上がったと思うけど、織田さんのを見たあと思うと、一生懸命撮りましたって感じが強くなって、且つ、ちょっと地味かな。娯楽作品なんだし、リメークが元の作品を上回ることないんだし。

それにしても、織田さんにとって、サラ・ブライトンの後口ぱくで歌うより、この作品で三船さんのやった同じ役をやるほうが何倍もきついと思うけど、最後まで押し切って演じているのはスゴイかな。まぁ、監督ご指名だし、断るわけないし、あたりまえのことですね。

織田さんは、たぶんどんな役でも同じだと思う。(刑事役はチラッとしか見たことないけど)
そこが持ち味の役者さんなので、昔映画がテレビの代わりだった時代の、人気俳優風なとこあるかも。